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JA8119号機は墜落する以前、2回の事故をおこしている。伊丹空港での後部胴体接触事故(通称しりもち事故)と千歳飛行場でのエンジン接触事故である。事故調査報告書では、特にしりもち事故での後部圧力隔壁の損傷・修理ミスが墜落の要因の一つとして上げられている。下記にしりもち事故の概要を示す。

しりもち事故当時の映像

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JA8119号機は、日本航空の定期115便(東京-大阪)として1973年(昭和53年)6月2日、15時01分ごろ大阪国際空港(伊丹空港)に着陸の際、後部胴体の下部を滑走路に接触し機体を中破した。火災は発生しなかった。

同事故により乗客2名が重傷、23名が軽傷を負った。
同事故発生までの同機の総飛行時間は8,832時間25分であった。

1979年(昭和54年)2月27日、事故調査委員会は機長の接地時の引き起こしが過ぎたため機体がバルーニングを起こし、そのバルーニングの回復操作のため、スピードブレーキレバーを操作していた航空機関士が誤ってアーム位置を超えてレバーを操作したため揚力が急減し、機体が落下して滑走路に接触したとの事故原因を発表した。

バルーニング(Ballooning)
航空機がふわふわと飛ぶ状態のこと。着陸直前の軽飛行機などによく見られる現象で、翼面荷重が小さいとき・無風・やや追い風の状態のとき・日差しの強いときなどに起き、また低翼機の方が生じやすい。風船がふわふわと浮かぶ様に似ている事から名付けられた。


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JA8119号機の修理は羽田空港において製造会社であるボーイング社が行う事となり、修理作業は昭和53年6月17日~7月11日の間に行われた(後部圧力隔壁の修理作業は6月24日~7月1日の間)。

後部圧力隔壁は主に下部を損傷していた為、ボーイング社は隔壁の下半分をそっくり交換すると言う修理方針を出していた。しかし実際に送られてきた下半分の隔壁をあててみると、上の隔壁との間に一部(下図ベイ2・ベイ3部分)2センチほどの隙間が出来てしまった。

その為、隙間の出来た上下の隔壁部分はは上下一枚ずつのスプライスプレート(継ぎ板)を介し、真ん中のリベットを共有して、上下2本のリベットで結合するという別の修理方法をとる事となり、指示図もその様に作成された(図の左側)。

後部圧力隔壁の修理状況


しかし、実際に行われた修理は指示図通りには行われなかった。長さの不足したスプライスプレートの間に、スプライスプレートの厚みを補正するためのフィレットシール(つめものシール)を挿入して上下の隔壁を接続した(図の右側)。その結果、本来ならば2列のリベットで結合されるべき上下の隔壁(ウェブ)が、一列のリベットだけで結合される状態となった。この修理ミスは圧力隔壁のL-18スティフナに沿って、ベイ2とベイ3の間、約97.7cmにわたって行なわれていた。 

この修理ミスにより、上記修理部分の個所(3本あるリベットの中央のリベット列)に客室与圧による過大な荷重が作用し、金属疲労を起こしたリベット孔縁から発生した亀裂が12,319回の与圧の繰返しによって進展し、最終的にその部分から圧力隔壁が破断されると言う結果を招いたとされている。

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123便墜落事故の直後、ボーイング社は後部圧力隔壁に異常は無かったとコメントしていたが、事故から一ヵ月後、しりもち事故の際の修理ミスを認める声明を発表した。

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