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CVRとDFDR
123便から回収されたCVRとDFDR

航空機はその性質上、ひとたび事故が起きると、乗員乗客の全員を巻き込んだ多くの犠牲者を出す大惨事となってしまう可能性を秘めている。したがって関係者の事故証言・事故機の飛行状態の解明が得られないと、事故原因の究明は難航するのが常であった。そこで考え出されたのがCVRとDFDRである。

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CVR(コックピットボイスレコーダー)

操縦室内の音声や航空管制官との無線交信を録音することで事故原因の究明に役立てようと考えられたのがCVR(コックピットボイスレコーダー)である。

開発当初のCVRは、30分のエンドレステープレコーダー (始点と終点の無い輪になったテープを巻いて用いるもの)を密閉容器に組み込んだものだった。しかし磁気テープが熱に弱く、また長時間利用すると劣化しやすいこと、そして30分間の録音では事故原因の究明には不十分なケースが多かったことから、近年ではフラッシュメモリーを発泡樹脂で包んだ記憶媒体で、4チャンネルの音声データを2時間まで記録できるものに改良されており、また爆発や落下の衝撃、高熱や極低温、そして高水圧に耐え内部の記録情報が損なわれない構造が工夫されている。

123便(JA8119)に搭載されていたCVRは初期の30分エンドレステープのタイプだった。123便のCVRもテープが劣化しており、若干の「伸び」があった為、異常事態発生~墜落までの32分間がすべて録音されていたと言う皮肉な結果になった。しかし録音状態は悪く、聞き取り難い音声が多々ある。

またコックピットボイスレコーダーには電波発信機や音波発信機が組み込んであり、機体が破壊されるなどして外部からの電力供給が停まると、内部電池によって数週間に渡って断続的に信号を発生させ、これによって所在を知らせる機能を備えている。

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FDR(フライトデータレコーダー)

CVRと同様に航空機事故を解明するために搭載が義務付けられている装置である。日本では行政指導により1968年1月1日までに、すべての航空輸送に使用されるジェット機に対して、飛行データ記録装置(FDR)を取り付けるよう義務付けられた。事故機の飛行の状態を解明するのに必要最小限の5つのデータ(高度・対気速度・機首方位・垂直加速度(G)・時間)が記録される。航空機事故は普通大きな衝撃と火災を伴うため、本体は1,100℃の温度に30分、1,000Gの衝撃に0.011秒、海水・ジェット燃料の中に48時間浸されても耐えられる構造となっている。

しかしながら最近のように航空機が発達し,システムが複雑化するとFDRだけでは事故原因の解明が難しくなってきた。アメリカでは法令により、1969年9月以降に型式証明を取得した航空機(ボーイング747もこれに該当する)には、デジタルの飛行データ記録装置(DFDR:デジタルフライトデータレコーダー)を装備しなければ1973年9月以降は飛行できなくなった。

DFDRには、FDRに記録されている5つのデータの他に、少なくとも機体の姿勢・操縦翼面の動き・各エンジンの推力の状況・VHF並びにHF通信の送信状況など合計19種類のデータを記録するように規定されているが、実際には約60~120種類のデータが記録される。記録方式はFDRのアナログ(図形式)にかわって磁気テープの上にデジタルで記録される。DFDRの磁気テープはエンドレス形式で25時間分のデータを記録することができ、古いデータを消しながら新しいデータを記録する仕組みになっている。また、CVRと同様に水中で自動的に超音波信号を発する機能も備えている。

123便に搭載されていたDFDRには、テープの切断やしわがあり多数の読み取りエラーが発生していた。多くのエラーはコンピュータでのデータ復旧作業により解読可能となったが、異常事態発生直後・大月上空での右旋回時・墜落直前のデータはコンピュータでの復旧作業が出来ないほどのエラーが発生していた為、人間による判読作業となった。

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CVRとFDRは事故・墜落の際に破損しないよう、耐熱・耐衝撃構造のカプセルに収められている。また墜落時に損傷が少なく発見しやすいとされている胴体最後部に取り付けられている。

上記FDRの説明にあるように、日本では1966年の全日空羽田沖墜落事故の際に経路追跡などが出来ず原因不明となった事を教訓に1968年、すべての旅客機にFDRとCVRを搭載することが義務化された。

なお、FDRとCVRの事を総称して「ブラックボックス」と呼ぶ事があるが、実際はどちらも赤やオレンジ色など、発見されやすい色に塗装されている。

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